腕は後ろではなく横ヘ。 こうすれば無理なく肩が回る。
私は腕を背中の後ろ方向へ回そうとする。
すると何かが引っかかっているようで回りにくい。
「回らないでしょ」
「回りません」
「なのに、皆さんは無理やり後ろに回して、
そこから腕を戻そうとしています。
だから負担がかかるんです。
横に出してやれば、楽なんです。
うつ伏せになって泳ぐので、
横に出すと水中を回すことになり、
隣にも迷惑をかけそうだが、
そうはならないらしい。
右腕を回す時は、体を右に開いているので、
右腕は水上に出ている。
左腕も然り。
横に出すだけで水から出ているのに、
さらに後ろに回そうとすれば転覆してしまう。
転覆しないように私たちは余計な力を使っていたのである。
腕は後ろではなく横ヘ。
こうすれば無理なく肩が回るというわけだ。
なるほど、理にかなっている。
「それと、皆さんは肩を回すのではなく、肩を上げています」
彼女の実演によると、
私たちは映画「アグムス·フアミリー」のフェスターのような
怒り肩になっているという。
「この肩で腕が回ります?」
確かに回りにくい。
途中ガクンガクンとぎこちない動きになってしまう。
前ヘ進もうという気持ちが強いので、
勢い、肩を前ヘ出そうとしてこの形になってしまうらしい。
水中では怒らず、撫で肩を保てばよいのだ。
「腕が上まできたら、
そこから下ろそうとしないで下さい。
下ろそうとすると力が人ってしまいます。
”下ろそう”ではなく、そのまま落として下さい。
腕がつらいから落としてあげる、
という感じです」
水中では「下ろそう」などという、力を伴う意志は厳禁。
「落としちゃった」
ぐらいの過失感覚が必要なのである。
「それじゃ、上を見ながら腕を回してみて下さい」
天井を見つめながら腕回し。
後ろにのけぞるようで、
これも回しにくい。
「下を見たら、どうですか?」
これまた、体がどんどん前屈みになってつらい。
「ですから、肩を一番回しやすいように頭の位置を決めて下さい。
そうすると、水中では
真下よりちよっと前を見るという形になるんですよ」
なるほど、クロールでは肩回しから目線を定めてゆくのである。
引用元
はい、泳げません
⇒10年間研究してきました。
ある指導法に行き着き、
必要ないステップも分かりました。
⇒常識や間違いを一つ一つ排除し、
水泳上達に効果のあるものだけを積み重ねた方法です。
(「君の名は。」予告2映像)